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合併のメリット・デメリットとは?

企業の成長戦略や事業再編の手段として用いられるM&Aのうち、「合併」は特にインパクトの大きい手法です。

複数の会社が1つに統合されることで、経営資源を集約し、規模拡大や競争力の強化を図れます。

一方で課題もあり、必ずしも成功するとは限りません。

今回は、合併の基本的な仕組みを踏まえながら、企業にとってどのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきます。

合併とは

合併とは、2つ以上の会社が1つの会社に統合される形態です。

会社法上、主に以下の2つの類型があります。

 

類型

説明

吸収合併

一方の会社(存続会社)が他方の会社(消滅会社)を吸収し、存続会社にすべての権利義務が包括承継される方式

新設合併

複数の会社が消滅し、新たに設立される会社にすべての権利義務を承継させる方式

 

いずれも包括的な承継が特徴であり、契約・資産・負債・従業員などが一括して移転されるため、スケールの大きな組織再編が可能です。

合併のメリット

合併のメリットは、以下の4点です。

 

  • 経営資源の統合によるシナジー効果
  • 規模の拡大による競争力強化
  • 財務基盤の強化
  • 新規市場への参入

 

大きなメリットは、双方の強みを組み合わせることによるシナジー効果です。

販売網・技術・ブランド力・人材などの経営資源を統合し、単独では得られない成果を生み出せる可能性があります。

競争が激しい業界では、合併による規模の拡大が生き残りの条件になる場合も少なくありません。

合併のデメリット

合併のデメリットは、以下の4点です。

 

  • 組織文化の違いによる摩擦
  • 統合コストの発生
  • 利害関係者との調整の難しさ
  • 独占禁止法のリスク

 

合併の大きな課題とされるのが、企業文化の統合です。

意思決定のスピードや働き方、価値観が異なると、従業員間に摩擦が生じる可能性があります。

システム統合やブランド統一、人事制度の調整など多大なコストが発生する点にも注意が必要です。

シナジー効果どころか逆に負担増となり、業績悪化を招くリスクもあります。

それから合併は、市場競争を制限しないのが前提です。

大規模な合併では、公正取引委員会による独占禁止法の審査対象となる場合があります。

まとめ

合併は、大きなメリットをもたらす一方で、さまざまなリスクも伴います。

成功のためには、事前準備が欠かせません。

特に大規模な合併や異業種間の合併では、財務・法務・会計・税務といった複数の専門分野の知識が必要となります。

経営判断を誤らないためにも、早い段階から監査法人や、監査法人に所属する公認会計士・専門家に相談しましょう。

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